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不動産の相続放棄について

不動産の相続放棄について

相続は、故人の財産を引き継ぐ法的な手続きですが、これには不動産も含まれます。
特に問題となるのは、使用されていない不動産、すなわち「空き家」の相続です。
ここでは、空き家を相続放棄することのメリットとデメリットをふまえ、不動産管理の専門家の視点から解説します。

メリット

  1. 維持費用の削減: 空き家の維持には、固定資産税やメンテナンス費用がかかります。相続放棄をすることで、これらの継続的な出費を避けることができます。
  2. 負の遺産からの免責: 相続財産には負債が含まれる場合があります。例えば、抵当権が設定された物件を相続すると、その抵当権に基づく債務も引き継ぐことになります。相続放棄を行えば、これらの負債を負うことなく、清算の必要もありません。
  3. 相続税の節税: 高額な不動産を相続すると、それに伴う相続税の負担も大きくなります。相続放棄により、その税負担から逃れることができます。

デメリット

  1. 資産価値の喪失: 不動産価値が今後上昇する可能性がある場合、相続放棄は将来的な利益を失うことにつながります。
  2. 権利の完全な放棄: 一旦相続放棄をすると、その決定は撤回できません。これにより、その不動産に関連するすべての権利を失うことになります。
  3. 手続きの複雑性: 相続放棄は、単に不動産を放棄するというよりも、法的な手続きを伴います。相続放棄の申し立ては、相続開始を知った日から3か月以内に行う必要があります。

相続放棄をする前には、その物件の市場価値、将来の市場動向、保有することのコスト、自身の財務状況を検討することが重要です。
また、法的なアドバイスを得るために、不動産専門の弁護士や税理士に相談することをお勧めします。これにより、より明確で、後悔のない決定ができるでしょう。

不動産管理の観点から言えば、空き家の維持管理はコストとリソースの両方を要求されるため、相続放棄は選択肢として合理的な場合があります。
しかしながら、相続放棄は重大な決断であり、将来にわたって影響を及ぼすため、十分に検討し、必要な専門家と相談した上で行うべきだと考えられております。

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