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不動産オーナー必見!減価償却で賢く資産管理

不動産オーナー必見!減価償却で賢く資産管理

減価償却とは?

減価償却とは、「長期間にわたって使用するものの価値が少しずつ減っていく分を経費にしていく仕組み」です。これは、企業や事業者が建物や車、機械といった「何年も使える資産」を購入した際に、一度に経費にせず、数年間に分けて少しずつ費用として計上します。こうすることで、収益と支出のバランスが取りやすくなり、毎年の経費が安定します。

減価償却が必要になるもの

減価償却の対象となる資産は、「固定資産」と呼ばれます。固定資産には、会社や事業で使用される長期的に使うものが含まれ、具体的には以下のようなものです。

  • 建物:オフィスビルや賃貸物件のように、長期にわたって使用するもの
  • :業務で使用するトラックや営業用の車など
  • 機械:製品を作るための設備や工場機械
  • 器具や備品:オフィスの机やパソコンなど

これらの資産は年々劣化していくため、減価償却を通じてその分を少しずつ経費にしていくことが一般的です。

なぜ減価償却が必要なのか?

減価償却を行う目的は、「収益と費用を対応させる」ためです。例えば、企業が新しく1000万円の建物を購入したとしましょう。この建物は今後10年間、収益を生み出すと期待されています。しかし、購入時に1000万円を一度に経費とすると、その年の利益が一気に減ってしまいます。代わりに、建物の価値が10年間で少しずつ減ると考え、毎年100万円ずつ経費にすることで、10年間にわたって収益と費用が安定するわけです。

減価償却の対象にならないもの

すべてのものが減価償却の対象になるわけではありません。次のようなものは対象外です。

土地:建物と違い、土地は基本的に時間が経っても価値が下がらないため、減価償却の対象にはなりません。

短期間で使い切るもの:消耗品や文房具、食品など、すぐに使い切ってしまうものは減価償却しません。購入した時点で一度に経費として計上できます。

減価償却のイメージ

減価償却は、「資産が持っている価値を徐々に費用として分けていく」イメージです。これを「資産の価値が少しずつ減る様子を経費として反映させる」とも言えます。たとえば、車を使うたびに少しずつ古くなるように、使い込んだ分の価値が減り、その減少分を経費として計上していくわけです。

不動産の減価償却の例

不動産、特に建物は高額であり、長期間にわたって利用される資産です。ここでは、具体的に不動産の減価償却がどのように行われるかを見ていきましょう。

賃貸物件のオーナーの場合

賃貸物件のオーナーが、家賃収入を得るために建物を所有しているとします。例えば、2,000万円でマンションの1室を購入し、それを20年間で減価償却する場合、毎年100万円(2,000万円 ÷ 20年)を経費として計上します。家賃収入に対して毎年の減価償却費が100万円とされるため、税負担を抑えつつ収益と経費のバランスを取ることができます。

自宅の減価償却とは?

自宅は個人が所有して住むものであり、一般的には減価償却を行いません。しかし、自宅の一部を事業用途で使用する場合、その事業部分に関して減価償却費を経費に計上することが認められるケースもあります。たとえば、自宅を使ってカフェを営業している場合、営業に使う部分の建物について減価償却を行うことで、事業の経費として計上できます。

減価償却のメリット

減価償却には、以下のようなメリットがあります。

資産管理の強化:固定資産ごとに減価償却を行うことで、資産の状態を管理しやすくなり、適切な資産運用が可能になります。

利益を安定させる:高額な資産を購入しても、毎年の経費が安定し、利益を均等に保つことができます。

税負担の軽減:費用を分割することで、毎年の税負担が一定に保たれ、会社のキャッシュフロー管理がしやすくなります。

減価償却のデメリット

資産価値の減少による売却益の増加
減価償却を行うと、その資産の簿価(会計上の価値)が年々下がります。売却時、売却価格と簿価の差が大きくなるため、売却益も大きくなり、納税額が増える可能性があります。

税金の「繰り延べ」でしかない
減価償却は将来の税負担を減らすわけではなく、支払いを「先延ばし」するだけです。短期的には税金を抑えられますが、いずれ税負担が発生するため、長期的な資金管理が必要です。

耐用年数の影響
法定耐用年数が定められているため、企業や個人が実際に使う年数とは異なる場合があります。使用年数が短いと、減価償却が終わっても資産が残ることがあり、会計上の調整が必要です。

減価償却の注意点

  1. 耐用年数を確認する
    減価償却を行う場合、その資産の「耐用年数」を考慮する必要があります。例えば、建物の耐用年数が30年と定められているなら、30年間にわたって少しずつ経費にしていきます。耐用年数を短く設定してしまうと税務上の問題が生じるため、法定耐用年数に従って計算することが重要です。
  2. 定額法と定率法の違い
    減価償却の方法には、毎年同じ額を経費にする「定額法」と、最初の年に大きな額を経費にし、年々減少させる「定率法」があります。どちらを選ぶかで毎年の経費額が異なりますが、資産や事業の状況に応じて最適な方法を選ぶことがポイントです。
  3. 会計と税務の違い
    減価償却の処理は会計上と税務上で異なる場合があります。たとえば、会計上では独自に決めた減価償却方法を用いることが許されていますが、税務上は法定耐用年数に従わなければならないことが多いため、税務処理を正確に行うために税理士と相談することが必要です。

まとめ:減価償却を理解して資産を活用しよう

減価償却は、企業や事業者にとって重要な会計の仕組みであり、高額な資産を長期間にわたって少しずつ経費にしていく方法です。特に不動産のような高額で耐用年数が長い資産は、この仕組みを活用することで、毎年の費用が安定し、税負担も緩和されます。

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