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「逆転の発想」空室活用:空きスペースを共用部に転換

「逆転の発想」空室活用:空きスペースを共用部に転換

「逆転の発想」
空室活用術:空きスペースを共用部に転換

私たちは通常、賃貸物件の共用部としての空間は「収益を生まない」と考えがちです。しかし、空室を賢く活用し、共用部として変化させることで、実は物件全体の価値を上げることができます。今回は、そんな逆転の発想に基づいた成功事例を共有します。

成功事例と

メリットデメリット

■事例:共用部に使ったスペースは3部屋分

もともとは廃墟のような状態だった、ある古いマンションを「現代版長屋」のコンセプトでリノベーション。
リノベ前は2棟で全10戸ありましたが、入居者は1戸のみ。そのほかは空き家か物置状態でした。築60年、これまでに一度も大規模修繕をしていなかった為、配管や躯体にひびがはいっていました。さらに、マンションは解体費用だけで、1,200~1,300万円という見積でした。

特に注目すべきは、空室だった部分を取り払い、共用のダイニングキッチンやラウンジを設置したこと。これにより、「シェアする暮らし方」を体現した新しい共同生活の形が生まれました。また、物件の中庭では地域とのつながりを重視し、さまざまなイベントを企画。近隣住民も参加するなど、物件と地域が一体となったコミュニティが形成されています。

空室対策として、1部屋を全ての入居者が利用できる共用スペースに変更しました。Wi-Fiやウオーターサーバー、大型テレビなどの設備を整え、入居者同士の交流の場としています。この取り組みの結果、以前は年間4〜5戸の退去があったところ、1戸前後にまで減少。空室対策としての大きな効果を実感しています。

■メリット

  1. 入居者の魅力向上: 共用スペースの存在により、入居者同士の交流の場が生まれます。これは特にシェアハウスや共同生活を求める若い世代にとって魅力的です。
  2. 収益増加の可能性: 空室を共用スペースに変えることで、他の部屋の家賃や共益費を少し上げることが可能です。結果的に全体の収益が増える場合も。

■デメリット

  1. 初期投資が必要: 共用スペースの設置やリノベーションには、初期費用がかかる場合があります。
  2. 管理の手間: 共用スペースの清掃やメンテナンスのための追加の管理が必要になることがあります。

まとめ

賃貸物件の空室は、単なる「損失」ではなく、「新しい価値」を生むチャンスです。共用部としての活用を検討することで、入居者の満足度向上や収益の増加を目指せる可能性があります。これからの時代、物件の価値を最大化するための新しい発想が求められています。

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