LPガス料金、不透明性を是正
今後、LPガスの利用料金に設備費というガスの利用とは直接関係のない費用を計上することが禁止されることになります。具体的には「液化石油ガスの保安の確保及び取引の適正化に関する法律」という法律が、これを規定しています。この法律の内容を明確にするため、二つの省令が順次改正される予定です。第一の改正は2024年度から、第二の改正は2027年度からの施行が計画されております。また、この改正法には違反した場合の罰則規定も設けられています。私たちが日常的に利用する液化石油(LP)ガスの料金について、大切な情報
関係な設備費の上乗せ禁止
経産省の分科会にて、LPガス事業者の商慣行に関する新しい方針が発表されました。これまでの実態として、LPガス事業者は賃貸住宅のオーナーに、エアコンやインターホンといった設備を無償で提供し、それと引き換えにガスの導入契約を結ぶような営業活動を行っていました。そして、この設備のコストは、結局のところLPガスを利用する入居者が月々のガス料金として負担していたのです。
新方針の目的は、このような商慣行の是正です。具体的な取り決めのポイントは以下の2点となります。
設備の無償貸与といった営業行為を制限:これにより、業者が不当な営業活動を行うことを防ぐことが狙いです。
三部料金制の導入:ガス料金を「基本料金」「使用量に応じた従量料金」「設備料金」として3つに明確に分けることで、消費者に対する透明性を高めます。特に設備料金については、その算定根拠を消費者へ通知することが義務付けられます。違反するLPガス事業者には、最高30万円の罰金が科せられる予定です。そして、LPガス事業者には、新たに入居希望者と賃貸借契約を結ぶ際、不動産会社を通じて明確なガス料金を提示する「努力義務」が設けられます。
メリットとデメリット
メリット
消費者の利益を守るための透明性が向上。
オーナーや管理会社は、罰則の対象外となるため、法的なリスクがない。
デメリット:
LPガス事業者の過大な営業行為を助長する行為に関与すると、オーナーや管理会社もコンプライアンス上の問題が生じる可能性がある。
オーナー様や管理会社は、この新方針を踏まえ、今後の取り組みや対応にご注意をしなくてはなりません。